勉強が苦手な我が子はどうしても塾には通いたくないと言い張り、今まで塾へは一度も行かず、市販の問題集を使って自宅学習をしてきました。
読み書きが苦手(ディスレクシア疑い)なので、一般入試での受験は我が子にとってかなりハードルが高いと予想していました。
そのため、試験当日のテスト結果だけでなく普段の生活態度や学習態度も含まれる内申点で受験可能な学校推薦での入試のみを中学入学当初から視野に入れていました。
推薦の面接や作文で受験できる学校を選ぶというのが本人にとっても一番負担がかからないだろうと考えていたのですが、土壇場になって結局テストを受ける形の受験になってしまったので、塾なし家庭学習の受験対策をお伝えしたいと思います。
最後の最後で推薦基準に届かなかった・・・
内申点を提出する最後の期末試験の結果がさんざんだったので、第一志望の学校の基準点に内申点が届きませんでした。
ですが学校によっては、推薦基準を満たさない場合でも学校推薦を受けられる場合があります。
その場合、作文や面接ではなく、テストと面接という形になる場合がほとんどです。
つまり、いくら推薦入試(学校推薦)といえ、テストの結果次第で不合格がありえる推薦入試ということです。
推薦の面接と作文での受験しか考えていなかったため3年生の11月頃まで定期テスト対策のみで、受験勉強の対策は何もしてきませんでした。
中3の12月から受験に向けて塾を探すわけにもいかず、家庭学習でテスト対策をすることになりました。
過去問を購入する
まず最初にやったことは、志望校の過去問の購入です。
書店に並んでいる今年度版のものはもちろんですが、更に6年前の過去問を購入しました。
合計2冊買って過去10年間の英語の問題を解きました。
最新の過去問をAmazonで購入して、メルカリで更に前の過去問を購入しました。
英語対策
子どもにやらせる前に私自身が過去5年分のテストをやってみました。
5年間分やると出やすい文法・単語・熟語の傾向が大体わかってきます。
読めるまでで大丈夫な単語・スペルまで覚えた方がいい単語などもわかってきます。
過去問をみると月・曜日・数字・順番などの基本単語はスペルまで完璧に覚えた方がよさそうだったので、やっておきなと言っていたのですが、一向に覚えられる気配がなく、
結局「今日中に必ず月をすべて書けるように!」
とミッションを与えてあげると覚えることができました。
そんな感じで、今日は曜日を完璧に・数字を完璧に覚えるというのを冬休みに徹底的に覚えるようにしました。
ディスレクシア疑いだけでなく、暗記も苦手だったためなかなか覚えられず大変でしたが、何度も繰り返し反復しました。
現在進行形・比較級・最上級・現在完了形など定期テストの度に一緒にがんばって覚えた文法もほぼ忘れてしまっていました(泣)
あれだけがんばって覚えたのに、あの記憶どこ行った・・・という感じでした。
過去問を分析すると出やすい文法問題や熟語等もわかってくるので、それらを中心にエクセルでプリントをつくりトイレに貼ったり、赤シートで隠せるプリントを作成しました。
覚えたい単語をオレンジで印刷すると赤シートで隠れやすいのでおすすめです。
塾では似たような練習問題を出してくれるかもしれませんが、家庭学習では似た問題を探すのも難しいので、過去問を10年間分(2冊)、2・3周することで十分練習できたと思います。
スペルミスが多いので、学習障害がある子にとっては高校入試がマーク方式のテストだったらどんなにありがたいかと思いました。
数学対策
数学は私が教えられる気がしなかったので、過去問以外に似た問題をインターネットの無料プリント等から見つけて印刷したり、家にある問題集から似た問題を探して付箋を付けてあげることくらいしかできませんでした。
「中学 因数分解 無料プリント」
などとネットで検索すると出てきます。
わからない問題は、自分でYouTube動画の解説を見て学習していました。
塾なしの子供にとってYouTube動画はとてもありがたい教材です。
特におすすめの動画は家庭教師のトライが出している動画や葉一さんの動画です。
国語対策
漢字に関しては、過去問を見て何年生の漢字が出題されやすいか見てみたものの、出題範囲が広く傾向をつかめなかったのでもうお手上げでした。
学校によっては出題傾向が分かるかもしれないので、何年生の時に習うが漢字が出題されているかを調べてみるといいと思います。
「〇 いつ習う」(〇は該当漢字)で検索するといつ習う漢字なのか調べられます。
文章読解に関しては、普段から本をよく読む子だったので特に対策をしませんでした。
古文などが出題される場合は文法や語彙を過去問で分析して問題集等でしっかりと対策した方がいいと思います。
受験勉強を経験してよかったこと
途中、何度も何度も、こんな簡単な単語も覚えてないんじゃ、万が一受験に受かったとしても、入学後ついていけないんじゃないかと心配でなりませんでした。
いっそのこと第一志望には受からない方が子供のためなのかもしれないと思ってしまうほど、、、
でも、なるべく本人の行きたいところに行かせてあげたいのが親心。
やるだけやって、当たって砕けろと思いながら毎日がんばっていました。
結果がだめだったとしても、短期間でも受験勉強を本気でやったことは大きな成長になって今後の高校生活に活かせることは間違いありません。
むしろ受験勉強をしないで、のほほ~んと面接や作文だけで入学していたらと思うと恐ろしい未来だったなと思います。
たった2・3カ月の受験勉強でしたが、学力は飛躍的に伸びました。
その証拠として、ほぼノー勉強で挑んだ入試後の中学校の3学期の定期テストでは今まで見たことが無いいい点数をとることが出来たのです!!
特に英語の点数がよく、先生からもビックリされるほどでした。
試験結果
試験当日は電車に乗り慣れていない子なので、一緒に最寄りの駅まで付き添いました。
高校の近くに神社が2つあったので神社巡りとカフェで時間をつぶし、帰りにもうひとつ神社に寄って帰りました。
子どもにテストの感触を聞くと、国語は漢字が全然できなかった。読解は回答した。
英語と数学は一応埋めた。とのことでした。
あんなに神頼みをたくさんしたけど、だめかもなと半分あきらめていましたが、無事合格となりました。
受かったからには、赤点で退学にならないよう入学まで中学の復習を引き続きがんばらねば!!
と本人もかなり気合が入っているようでした。
私も子供が楽しい高校生活を送れるよう入学までの間は引き続きサポートしていこうと思っています。
入学後は、少し距離をとって(学習面において)、自学で頑張っていってほしいと思っています。
こんな感じで、塾なしでなんとか第一志望の高校に合格することができました。
高校との個別相談
我が子は、今回の受験に際して、推薦入試前に行われる個別相談(多くの高校の単願推薦行われる)の時に学校で合理的配慮を受けてきたことを高校に伝えるかどうか迷いました。
中学の先生にも高校側へ伝えた方がいいのか相談したところ、
高校入試の際に時間延長やカナ振りなどの、合理的配慮を受けたい意思がなければ、伝えても伝えなくてもどちらでもいいと思います。
との回答をいただきました。
試験に際しての合理的配慮を希望しなかったので、主人とも相談してディスレクシア疑いがあることに関して特に何も伝えませんでした。
学校によって、学習障害がある子の受け入れが積極的なところとそうでないところがあり、受験する高校がどちらなのか情報がなくわからなかったので、主人とも話し合い何も言わないことに決めました。
もちろん、必要があれば入学後に伝えようと考えていますが。
もしも、塾に通っていれば、そういった細かい情報まで把握していることもあるかと思います。
入学できたところで、試験で赤点を取って退学になるなどということになっては、元も子もなくなってしまいまので、入試前の高校での個別相談では万が一赤点を取ってしまった場合の学校の対応等も質問しました。
その場合は、教師一丸となってなんとか退学を免れるように補習授業をしてくれたり、再テストなどの場を設けてくれたり、対応してくれるとのことだったので安心しました。
入学にあたり一番気がかりだったところだったので、思い切って質問してとてもいい解答がいただけたので安心して受験に挑むことができました。
入学後に担任の先生にディスレクシア疑いがあることを伝えるととても親身になって話を聞いてくれました。
困ったことがあったらいつでも相談してくださいとのことで学習障害についてよく理解してくれている学校だったので、とても安心しました。
もちろん、心配な方は入学後に伝えるのではなく入試前に相談することをお勧めします。
例えば、授業中の板書をノートではなくタブレットを希望する場合など合理的配慮が必要なお子さんは絶対に入試前に相談しておくと安心です。
塾なし受験をやってみて思うこと
高校の説明会に行くと通っている塾を書く欄があったりするので、塾に行ってないと受験に不利になってしまうのではととても不安に思うことがありました。
先輩ママさんから塾に通って情報があったからよかったよ!というアドバイスをよく聞いていたり、周りで塾に行かないで受験したことの話を聞いたこともありませんでした。
中学3年生で塾に通っていない子はほとんどいないような公立中学校に通っていたため正直不安しかありませんでした。
本屋で購入した入試ガイド(下記画像参照)とネットで情報を集めましたが、ネットの情報が本当とは限らないですし、少し不安な面もありました。
ですが、受験を終えて思うことは、思っていたよりは案外塾に通わなくても全然大丈夫だった!!
です。
中学校の担任の先生も相談に乗ってくれ、しっかりフォローしてくださったので、初めての高校受験も塾なしで乗り越えることができました。
単願の推薦入試でも落ちる可能性がある場合の受験は併願推薦も受けることができるという仕組みがあるのもとても大きな心の支えになりました。
周りのママたちに「よく塾なしで受かったね!」と言われました。
我が家のように塾に行っている子供がほとんどのような地域に住んでいる方は、受験の情報を得るためにも塾には通わなければいけないと思っている方とても多いと思います。
ですが決してそんなことはありません。
中学校のフォローと高校側のフォローもあるので、心配しなくて大丈夫です。
推薦入試ガイド(地域別)👇
学校選びの記事👉【塾なし合格】高校受験レポート・学校選びの注意点や内申点アップの方法
勉強が苦手な子供の受験
我が子は、ディスレクシア疑い(未診断)ですが、それでも偏差値平均レベルの学校に入学することができました。
それは普段の学校生活の態度、出席状況、5教科以外の4技能教科の評価など学習面以外で中学校がきちんと評価してくれた部分が大きかったためだと考えます。
高校に入学してからが学習面で大変な思いをするかもしれないという不安もありました。
ですが、本人が頑張る意思や赤点回避のための小テストをがんばったり、レポートをがんばればテストの点数だけで評価されるわけではないので、高校の内申点もそこそこの点数を取ることができています。
なので、学習障害があっても行きたい学校へのチャレンジを恐れず頑張ってほしいと思います。