漢字の覚え方②実践編

今回は読み書きが苦手な子供が漢字を効率よく覚えていくための学習法の実践編です。

ただ真似してひたすら書くだけでは覚えられなかったり、覚えるのに時間がかかってしまうので効率よく覚えられる方法をいくつかご紹介します。

人それぞれ読み書きが苦手な要因が違うので、色々な覚え方を試してみてお子さんに合っている学習方法を探ってみてください。

漢字の覚え方①ベース編でお伝えしたカタカナを完璧に覚えてからこちらの実践編を参考にしていただくことをお勧めします。

声に出して「読み」を覚える

書いて覚えるのではなく、まず読み方から覚えていきます。

読み書き障害の子供は聴覚が優位な場合が多いので、声に出して漢字を読みながら覚えると覚えやすいようです。

ここで大事なのが声に出すことです。

英語の習得も同じですが、新しいものを覚える時は必ず声に出して読むと覚えが早くなるそうです。

言葉で漢字をおぼえる

漢字をカタカナや簡単な漢字に分解して声に出しながら覚えます

言葉で覚えるとは、、、

「公」⇒「ハ・ム」⇒ハム は『公園のこう』

「豆」⇒「一・口・ソ・一」⇒いち・くち・そ・いち は『まめ』

「貝」⇒「目・ハ」⇒め・は は『かい』

 
漢字が苦手だった私に昔母が教えてくれた覚え方です。

慣れてくると自分で分解して言葉を考えて覚えられるようになってきます。

通級でも同じように教えてくれていたようです。

自分でなかなかできない場合は、👇こちらの本がとっても便利です。

1冊で1年生~6年生まで網羅してくれているのでありがたいです。

単語帳にする作業が地味に大変ですが。。。    

↑小学生版

↑中学生版

部首やつくりを覚える

前回の記事にも記載しましたが、通級では特に部首について力を入れて教えてくれました。

先生の手作りの部首カードを使っていたようです。

家庭で手作りするのも大変なので「へん」や「つくり」をゲーム感覚で学べる👇カードがおすすめです。

①フラッシュカードのようにして「へん」を覚える

②カードを並べて「ごんべん」はどれだ?などと問題を出して「へん」を覚える

②真剣衰弱やババ抜きのようなゲームで「へん」と「つくり」を組み合わせて一つの漢字を作る

このように徐々にステップアップしていくことができ色々な使い方ができます。

〇をつけて覚える

複雑な漢字がなかなか覚えられないときは、〇をつけて覚える方法がおすすめです。

『世界最速超記憶法』という本を読み私が実践してみて目から鱗だったので、子供にやり方を教えてあげたところ子供にも効果があり記憶に残りやすく早く覚えられるようになりました。

〇をつけるというシンプルなやり方ですが、一番効果があったと思える暗記法です。

詳しく書いて著作権法に触れてしまうといけないので、つがわ式記憶術のサイトにある内容を簡単にいうと、

自分が覚えにくいと思う漢字の一部分を決めて、〇をつけるという方法です。

漢字だけでなく、英単語や県名を覚える方法などこれから役に立つ記憶法を伝授してくれる内容になっていてとてもお勧めの本です。

漢字テスト前に苦労していた昔の自分に教えてあげたいくらいです。

YouTube動画でつがわ先生が実際に教えてくれている動画がありますので是非みてみてください。簡単な方法で難しい漢字を覚えられてしまいます。

見て覚える

小学漢字1026が5時間で覚えられる問題集 [さかもと式]見るだけ暗記法実践版 』という問題集も使用して効果を実感しました。

『見るだけ暗記法』の詳しい手順が説明されています。

読み書き苦手な子供にとっては少しハードルが高い内容ではあるので、こちらの問題集のやり方を参考にして学校のドリルや下記8.のドリルを使って家庭学習に取り入れています。

この本でおすすめされている👇タイマーつきの時計をきっかけに、タイマーを使って時間制限を設けて覚えると集中力が高まって早く覚えられるようになりました。

漢字学習だけでなく算数の計算・地図を覚える時・遊びの中などあらゆる場面で子供たちがタイマーを活用しているので、我が家は子供一人に一台用意していて大活躍中です。

子供にとっても使いやすいタイマーです。

見本をかくして書く

漢字ドリルノートに書く時はただただ真似して書くと、書く作業をしているだけになってしまいます。

ドリルやテスト前に漢字を覚える際に下記の手順で書くとただ書く作業にならずに、インプットしてアウトプットしながら書くので書きながら覚えることができます。

書いて覚える時の手順

①最初によく見て書く

②次に見本を手でかくして書く

③正しく書けているか確認する

④正しく書けていたら次の文字へ

1度よく見て書いたら、次は見本を手や紙などなんでもいいので隠して思い出しながら(アウトプット)書いてみます。

思い出せなかったらまた見て書き次にかくして書く。

正しく書けていたらその文字は終わり。

見本を見なくても正しい字が書けるようになるまで繰り返します。

ただ、ひたすらノートに書くとインプットのみで疲れる割には頭に残りにくいという悲しいことになってしまいます。

この方法で隠してアウトプットしながら書くと定着が早くなりました。

教科書に出てくる順のポスターをトイレに貼る

学年ごとの漢字ポスターはよく見かけますが、出版社によって新出漢字の順番が違うので、出版社別で教科書に出てくる順番で書かれているポスターがおすすめです。

ぷりんときっず」さんが出る順のポスターで、さらに単元ごとに色分けしてくれているのでとても使いやすいです。

我が家ではトイレに貼っています。

ただ「ぷりんときっず」さんは3年生までのポスターになりますので、4年生以降はパソコンで自作しています。

そろそろポスターいらないかなと思っていたのですが、子供からのリクエストで作ることにしました。

トイレでボーっとしているだろうと思っていたのですが、意外とちゃんと見てくれていたようです。

ご自分で作る際のポイントは

①フォントを教科書体にする

②単元ごとに色分けして見やすいようにする

です。

4年生以降の自作漢字ポスターはいずれこちらに添付しようと思っていますので少々お待ちください。

出る順のテキストを使う

学校で配られるドリルに書き込みがあり繰り返し使用できない場合や家用のドリルが欲しい場合、書店にはたくさんのテキストがあります。

どれを使ったらいいか迷いますが、学校で習う順番になっているテキストをお勧めします。

地域ごとに使用している教科書が違っていて、教科書によって新出漢字の順番も違うので、教科書の出版社ごとの順番になっている👇『教科書ぴったりドリル』を使用しています。

書く欄が多くないのもお勧めポイントです。

我が家では、夏休み等の長期休みなどにこちらのテキストを使って復習しています。購入する際は、表紙左上の出版社名 ‶○○版” を確認して教科書の同じ出版社版を購入するようにご注意ください。

読み書き苦手な子ども専用のワークを使う

読み書きが苦手な子供用のワーク👇『読み書きがにがてなこどもへの漢字支援ワーク』もとてもためになるテキストです。

様々なアプローチで漢字を覚える問題集なのでお子さんに合う覚え方が見つかるかもしれません。

↑ 1~3年生編

↑ 新刊本は学年ごとに出版されています

声掛け

漢字を練習するときに、

「今日はここからここまでやっときなー」

と言っていたのですが、、、

☛「今日はここまで覚えちゃおう」

に変えただけで、子供のモチベーションがアップして覚えられる漢字が増えました。

さらに、

☛「〇時までに覚えちゃおう」

と言うとさらに集中してやることができるようになりました。

子供は声掛けひとつでびっくりするほど変わるので是非試してみてください。

まとめ

たくさんやり方を書き連ねてしまいましたが、お子さんにとって合う合わないがあるので、色々と試してみてお子さんに合ったやり方を見つけてあげられたらと思います。

参考までに我が家で今やっている覚え方をご紹介します。

1.声に出して読みを覚える

2.分解して言葉で覚える 公➾ハとム

3.覚えられないパーツに〇をつける

4.見本を見て書く(インプット)見本を手で隠して書く(アウトプット)→見本を見なくても正しく書けるまで書く

2.3.4のやり方はその時の子供の気分や漢字によって覚え方を使い分けたり、組み合わせたりしながら臨機応変にやっているようです。

漢字テストで合格するまで何度もテストがあったり、覚えられない漢字を何度も書かされたり、読み書きが苦手な子どもにとってはとても苦労する学校のしくみです。
どうしても覚えられない場合やたくさん書きたくない場合など無理をせず、先生に合理的配慮をお願いすることをお勧めします。
うちの子も漢字50問テストの再テストは10問ずつにしてもらう・時間を延長してもらう・宿題の量の調整など合理的配慮をしていただいています。

漢字での困りを減らすために学校での合理的配慮について下記の記事も参考にしてみてください。

漢字で困らないように

小学校での合理的配慮

中学校での合理的配慮

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