読み書きが苦手な子供が小学校に入学して一番最初につまずくのが音読ではないかと思います。
うちの子は低学年の頃は音読が大嫌いでしょっちゅう泣きながら音読の宿題をやっていましたが、通級での学習や家庭でのビジョントレーニングをやりながら、徐々にできるようになり今では読み間違い等はあるものの初めて読む文章でも感情を込めて読めるくらいにまで上達しました。
教科書に書き込みをしたり、音読の負担を減らすやり方をすることで音読嫌いを克服できるかもしれないので参考にしてみてください。
視機能を養うために取り組んだ内容について音読の学習方法②にありますので合わせて参考にしてみてください。
教科書の読み聞かせからステップアップ
初めから一人で読むのはハードルが高いので、教科書の読み聞かせから徐々にステップアップしていきます。
①教科書の読み聞かせをしてあげる
②文章の句「。」ごとに区切って親と子が交互に音読する(『〇(マル)読み』と言っていました)
③段落ごとに親と子が交代して音読する
④最後に一人で読んでみる
これは一日で①~④をやるのではなく、その子のペースに合わせてに日に日にステップアップしてあげてください。
一人で読めるようになってからでも気分が乗らない日など、「今日は一緒に段落読みしようか!」などと声をかけるとやる気になったりします。
親が音読を聞く時のポイント
間違いをいちいち直さない
読み書き苦手な子供の音読を聞いていると、間違いだらけだったりするので、何度も指摘されるとやる気を失ってしまいます。多少の勝手読みには目をつぶります。
同じ文字を度々間違えて読んでいる場合や漢字の読み間違いのときは教えてあげるようにするとよいそうです。
いちいち訂正してあげたくなる気持ちをグッとこらえてみてください。
教科書に分かち書きのくぎり線を書いてあげる
1・2年生までの教科書には読みやすいように「わかち書き」といって、言葉のまとまりごとに文字間が少しあいていますが、3年生くらいからの教科書には分かち書きがありません。
読むことが苦手な子供はどこまでがひとつのまとまりの言葉なのかがわかりにくいため、文章が読みにくくなってしまします。
そのため言葉のまとまりごとにくぎりの線『/』を書いてあげると読みやすくなります。
教科書の漢字にフリガナを書いてあげる
授業中、音読が回ってきても漢字が読めなくて止まってしまう不安が少し減りますし、内容も理解しやすいです。(担任の先生に、フリガナを書きますとお伝えした方がいいかもしれません。)
学年が上がると国語だけでなく社会の教科書にもフリガナを書いていました。
「この先ずっとフリガナを書かなければいけないのか。。。大変だ。」
と思ってましたが子供もだんだんフリガナなしの文に慣れてきて、読み方がわからなくても文のつながりで自分なりの解釈ができるようになってきます。
また先生やほかの子の音読の時に自分でフリガナを振ったりできるようになってくるので、永遠にやってあげなければいけない作業ではないのでご安心ください。
飛ばし読み対策は指を使う
読み書きが苦手な子の音読の特徴に、文字を1文字飛ばして読んでしまったり、列を1列飛ばして読んでしまうことがあります。
読んでいる部分を指でなぞりながら読むことで飛ばし読みを減らすことができます。
また、周りの文字が気になってしまうお子さんは読み終わった行を紙で隠しながら読む方法もいいようです。
デイジー教科書の活用
デイジー教科書とは通常の教科書を読むのが困難な子供のために、音声で教科書を読んでくれたり、フリガナを付けてくれる機能があるパソコンやタブレットで使用できる教科書です。
読むスピードも自分にあったスピードを選べますし、文字の色・フォント・大きさ・背景色を自分が読みやすいものに変更することもできます。
申請が必要ですが、診断書等は必要なく保護者や本人が申請すれば使用できます。
家庭学習に使用できるだけでなく、学校によってはタブレットの持ち込みを許可してくれる場合があります。
その際は学校側の承諾が必要ですし、クラスの子供にうらやましがられたりする場合もあるので本人と学校側とよく相談したうえで使用しなければいけないと思います。
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主語を〇で囲む
読んでもなかなか内容が理解できないお子さんにとって、とても有効だと思います。
最初は親御さんと確認しながら一緒に〇を書いてあげて慣れてきたら自分で見つけて〇をつけてみるといいと思います。
この方法で、初めて読む文章でも内容の理解が深まり読解力がついていきます。
学校へ合理的配慮のお願い
読むことが苦手であることを担任の先生に伝え、下記の内容を面談でお願いしました。
・国語や道徳の時間の音読をする場ではランダムに「○○さん次読んで」とあてるのではなく、子供が心構えができるように席順などで順番が回ってくるようにしてほしい。
・音読の際は先生にフォローしてもらえるように近くにいてもらいたい
音読の宿題
毎日宿題に音読があって、音読カードを記入をする学校が多いと思います。
音読カードは親が◎〇△✗等の評価を記入する場合が多いと思いますが、正確に評価をつけて記入していたら子供のやる気がどんどん下がってしまうので我が家ではものすごーく甘い評価をつけています。
音読カードは読めたら『〇』
音読カードには「大きな声で読めたか」「間違えずに読めたか」「感情をこめて読めたか」等チェック項目がある場合もありますが、とにかく読むだけで精一杯なので読んだら〇にしてあげていました。
その方が子供のモチベーションが保てます。
音読したくないときは黙読でもOK
一般的には声に出して音読することがとても脳にいいと言われていますが、読むことが苦手な子にとっては音読は非常に困難なことです。
音読の宿題をどうしてもやりたくないときは黙読だけでいいよということにしていました。
先生には「黙読の日も〇にしてあげています。」とお伝えしましたが、今まで理解ある担任の先生方ばかりだったのでみなさん快諾してくれました。