【読み書き苦手・ディスレクシア】の子供の小学校での合理的配慮

今回は読み書き苦手な子供が学校生活で学習の困りを改善するために受けられる合理的配慮についてご紹介します。

子供ひとりひとり必要な配慮が違ってくるので、どんな合理的配慮があるのか、我が子が受けている配慮や通級の先生から伺ったその他の受けられる配慮についてもご紹介しますので、子供に必要な配慮を学校側へお願いする際の参考にしてみてください。

なお、【中学生の合理的配慮は別記事になりますのでそちらを参考にしてみてください。

座席の位置

読み書き苦手な子供はなるべく先生の目の届きやすい前方の座席を希望するといいと思います。

子供にとっては一番前の席は周りの状況が把握しにくく不安を感じることもあるそうなので、前から2・3番目が落ち着くそうです。

また端の席だと黒板が見えにくくなるので板書がしにくいためその辺の配慮もしていただく必要があります。

ただ、子供が前方の席を嫌がる場合もあるので、子供と相談して学習しやすい位置を一緒に考えるとよいと思います。

板書の配慮

板書に時間がかかったり、書くことにばかり一生懸命になって先生の話を聞けず内容が理解できないということにならないように、板書の際にいくつか配慮していただきました。

板書の量を減らしてもらう・・・「時間が足りない人はここまでで大丈夫だよ。」という感じにクラス全体に声掛けしてくれていました。ひとりだけ特別扱いされるのではなく、声掛けにも気を使ってくれていました。

黒板の内容を残しておいてもらう・・・子供がなるべく全部書きたがったので、そういう時は休み時間になっても消さないで残してくれているそうです。

タブレット等で黒板を映す・・・高学年になると板書が増えるのでタブレット等を持って行って映す(うちの子はやっていませんでしたが、希望があればできるそうです)

電子辞書・タブレットの持ち込み

高学年になると通級の先生から電子辞書を使用してみてはどうかと提案を受けました。

学校にも持ち込みして大丈夫なように通級の先生が学校側に伝えてくださいました。電子辞書を自分で使いこなせるように通級でも指導してくれました。

入力はローマ字入力に慣れておいた方が将来役に立つので、小学生でも下記のローマ字入力のできる『カシオの電子辞書』を使用しています。

我が子が学校に持ち込みたくなかった(目立ちたくないという理由)ので学校には持ち込みませんでしたが、家庭学習ではよく使っています。

👇小学生モデル

👇小・中学生モデル

👇高校生英語強化モデル

タブレットを使って黒板を写すということも学校で許可される場合があります。
高学年になると国語や社会など板書が増えてくるので、ノート提出が必要な場合などはタブレットで撮影をお願いすることも検討するといいと思います。

授業中の音読

授業中に音読をする際にランダムに当てるのではなく、席順で自分の番がもうすぐくるとわかっていれば心構えができるので席順で音読するようにしてくださいました。

そして、音読の際は先生がそばにいてくれてフォローしてくれているようです。

小学校中学年くらいになると、お友達も我が子が音読が苦手だなとだいたいわかってくるので隣の席の子がフォローしてくれたりしているそうです。周りの子がやさしくてありがたいです。

宿題の配慮

子供の宿題で苦労したのは、音読と漢字練習です。

どちらも読み書きが苦手な子供にとって、とても苦痛な宿題です。親が思っている以上に時間もかかるし、負担にもなっているようです。

低学年の頃、宿題の度にひっくり返って嫌がり発狂していた頃もありました。

そして、先生に相談して宿題の出し方や、やり方を変えるお願いをしました。

理解ある先生方ばかりだったので快く受け入れていただけました。

音読の宿題

音読カードには「大きな声で」「感情こめて」「正しい姿勢で」等〇×を書く欄がありますが、すべて無視し読んだらすべて〇。

音読したくない日は、黙読でOK。

という感じにゆるくしています。

音読が脳によいと言われていますがあまり無理しないで黙読で何日か慣れてから音読をするでもいいと思います。

漢字練習の宿題

3・4年生になると新出漢字の量がとても多くなるので、ドリルノートの宿題が2・3日に一度、4~5文字くらい出るという流れでした。

一度に4つの文字を漢字ノートにたくさん練習しなければいけないのは、時間も労力もかかり本当に大変だったので、減らしてもらえないか相談したところ、毎日2文字づつというように変えていただくことになりました。

うちの子だけでなく、クラス全体でやっていただけたので目立つことなくありがたかったです。

先生にも変えてよかったとおっしゃっていただけたのでホッとしました。

テストの配慮

学校でテストのときに配慮してくれたことについてご紹介します。

【教科テスト】

フリガナ付きのテスト・・・教科書の単元ごとのテストでは(業者が作成しているテスト)フリガナ付きのテストがあるので、そのテスト用紙を使っていただきました。

フリガナ付きに変えただけで、テストの内容の理解度があがり点数がよくなったので子供の自信にもなりました。年度末に業者に発注してフリガナ付きのテストをもらえるそうなので、希望する場合は次の学年になる前に先生にお願いしてください。

時間の延長・・・内容が理解できていても読むのに時間がかかってしまうので最後まで解けないことが多く、テスト時間の延長をしてくれました。

クラス全体的に長めの時間をとってくれた場合もあれば、別室でテストを受けて延長してくれた場合もあります。

【漢字テスト】

・漢字ミニテストのテスト日と範囲をあらかじめ教えてくれる(個別ではなく学年全体)
・漢字の学期末テスト(50問テスト)のテストを10問ずつに分けてもらう

その他、テスト用紙の拡大別室でテスト問題の読み上げ等、子供ひとりひとりの困りにあった配慮をしていただけます。

合理的配慮について思うこと

これらの合理的配慮は、病院の診断書等がなくても学校側が必要と判断した場合に受けることができます。

うちの子の場合は通級に通っていたこともあり後ろ盾のようなものがあったので学校側もすんなり認めてくれたのかもしれません。

そういった後ろ盾がない場合(様々な理由で通級に通えないまたは通うことに躊躇していてる場合)でも、同じような配慮を受けられるようにお子さんのために学校側へお願いすることはあきらめずにやってみてほしいです。

内容は理解できているのに読めない書けない(読み書きに時間がかかる)ためにテストの点数がよくなく、悔しい思いをしたり自信をなくしてしまったりして夢をあきらめたりということがないようにしてあげたいです。

我が子は合理的配慮を受けることによって自信を持てるようになってきました。

そして、その合理的配慮も成長とともに変化していったり、必要としないものもでてきたので、その時々のお子さんに合った配慮を受けることが大事なことだと思います。

合理的配慮を受けることは決して恥ずかしいことではなく、目が見えにくいから眼鏡をかけたり耳が聞こえにくいから補聴器を付けるのと同じような事だと思います。

子供が抱える困りが少しでも減って学習しやすくするための手段なので、遠慮せずに(もしろんお願いするときは日頃の感謝を伝えたうえで)学校側へお願いしてください。

ただ、一番大事にしてあげたいのは『子供の気持ち』です。いくら、やった方がいいと思う配慮であっても(時間延長など)子供が嫌だと思うことは、無理強いしない方がいいと考えています。

あくまで、子供が学校生活で楽に過ごせるようにというスタンスで、お子さんとよく話し合って必要な合理的配慮を考えたらいいのではないかと思います。

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